2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

中田秀夫『仄暗い水の底から』

ホラーにとって最も重要なポイントは「怖いか怖くないか」だと思う。はっきり言えば、この映画を観ていて全く恐怖を感じなかった。見せ場が少なかったし、何よりも先の展開が容易に予測できた。ホラー好きの妹の影響で多くの日本製ホラー映画を観てきたが、…

「ピーター・ジェニングスからのメッセージ 前編」

NHK衛星第一で放送していたドキュメンタリー。ピーター・ジェニングスはABC*1のニュースキャスターで、今年の8月に亡くなった。 *1:アメリカ3大ネットワークの一つ。残りの二つはNBCとCBS。

中条省平編『三島由紀夫が死んだ日』

三島由紀夫が自決したのは35年前の今日。三島由紀夫が死んだ日 あの日何が終わり 何が始まったのか作者: 中条省平出版社/メーカー: 実業之日本社発売日: 2005/04/16メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (11件) を見る

吉田修一『熱帯魚』

熱帯魚 (文春文庫)作者: 吉田修一出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2003/06/10メディア: 文庫 クリック: 11回この商品を含むブログ (72件) を見るアップルのiMac G5欲しい!

吉田修一『最後の息子』

最後の息子 (文春文庫)作者: 吉田修一出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2002/08/02メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 45回この商品を含むブログ (133件) を見る

吉田修一『7月24日通り』

7月24日通り作者: 吉田修一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/12/21メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (96件) を見る

パトリシア・スタインホフ『死へのイデオロギー―日本赤軍派』

本書はアメリカの社会学者でありジャパノロジストであるパトリシア・スタインホフが、社会学の視点から連合赤軍粛清事件を分析したもの。彼女はかつて戦前の日本社会の思想的・政治的「転向」をテーマに博士論文を書いており、当初の目的では戦後の転向問題…

大塚英志『「彼女たち」の連合赤軍―サブカルチャーと戦後民主主義』

永田洋子が東京拘置所で書いたイラストは「乙女チック」なものであった。その絵から著者である大塚英志氏は、連合赤軍事件を新左翼的・政治的・思想的な言葉ではなく、もっと別の文脈に置いてみることを思いついた。その別の文脈とは、サブカルチャーや大衆…

ジョン・ファウルズ死去

小説家、ジョン・ファウルズさんが死去 「フランス軍中尉の女」、「魔術師」などの作品で知られる英国の小説家、ジョン・ファウルズさんが亡くなったことが分かった。79歳だった。 ウィリアム・ワイラー監督の『コレクター』の原作者だそうで。

『赤軍―1969→2001』

本書は河出の文藝別冊シリーズの一冊で、重信房子逮捕から2ヵ月後の2001年1月に出版されたもの。2年ほど前に、河出書房新社から直接取り寄せたんだっけか。それだけ赤軍には関心を寄せていたのである。彼らを支持しているとかではなく、純粋に興味があった。…

11月の文芸誌

買う余裕はないけど、一応メモ。 文學界…中山智幸「さりぎわの歩き方」(第101回文學界新人賞)、松井雪子「愛・弾丸ツアー・2005」、西崎憲「シフト」、安斎あざみ「声」、玄月「迷子と姉妹」、小島寛之「暗闇の幾何学―数学で読む村上春樹」 新潮…平野啓一…

なにものだったのでしょうか

『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』(橋本治)

赤瀬川原平『千利休―無言の前衛』

映画「利休」の脚本執筆を依頼された赤瀬川原平氏。お茶にも歴史にも全く興味を持ってこなかった彼は、執筆のための文献調査・現地取材の過程で千利休に対する理解を深めていく。本書は、著者が脚本執筆前後に千利休と利休の芸術性をどのように感じたかを書…

学園祭後

『エコノミカル・パレス』(角田光代)

岡倉天心『茶の本』

1906年(明治39年)に岡倉天心が英語で執筆した本。本書は桶谷秀昭氏による日本語訳と英語の原文の両方を収録している。私は急いで読む必要があったため、とりあえず日本語訳だけを読んだ。お茶について書かれた本というよりも、お茶を通して書かれた文化論…

グラハム・ヤング

タリウムで母親を毒殺しようとした16歳の少女は、グラハム・ヤング(グレアム・ヤング)に憧れていたらしい。 と言うわけで、『現代殺人百科』(著者コリン・ウィルソン)で調べてみましょう。テキストをお持ちの方は、176ページを開いてください。 グラハム…

マルクス、エンゲルス『共産党宣言』

「今日までのあらゆる社会の歴史は、階級闘争の歴史である」で始まり、「万国のプロレタリア団結せよ!」で締めくくられる文書。「共産主義者同盟」の理論的で実践的な党綱領として、1848年にマルクスとエンゲルスによって作成された。「われわれ」が「諸君…