バートランド・ラッセル『哲学入門』

「テーブルの見え方」という身近な例から丁寧に論を進める著者の姿勢と、平易な新訳のおかげで、意外に読みやすかった。しかし、初心者の私にはちょいと厳しかった。読み終えて、何が分かったのか分からない。まあ、新しいジャンルに飛び込んだのだから致し方ない。プラトンデカルト、カント、ヘーゲルといったラインを読んでいきますかね。『精神現象学』やら『純粋理性批判』やら『方法序説』やらは部屋に積んであるのだけど、いきなり読んでもフラストレーションが溜まりそうだから、新書を手に入れましょ。
本書でラッセルが論じているのは認識の問題、つまり「知っている」とはどういうことかという問題である。そこでラッセルは「センスデータ」という用語を持ち出す。「センスデータ」とは視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚といった知覚を通じて得られる感覚であり、私たちは「物的対象」を「センスデータ」を通してしか知ることができない。
それが第1章の内容であり、残りの14章に関してはほとんど覚えていない。思い出そうとするも、兄さん、頭が痛いよ…*1まあ、あまり悩まないようにしよう。これが私のオツムの現状であり、分からなかったら分かるようにすればいいじゃない*2、ってことだ。


追記:友人とメールのやり取りをしていたら、ふと「帰納原理」についての内容を思い出した。意外と頭の中には残ってるものだね。

哲学入門 (ちくま学芸文庫)

哲学入門 (ちくま学芸文庫)

*1:ナイトヘッド』の武田真治

*2:落合っぽく