モブ・ノリオ『介護入門』

YO、朋輩!第131回芥川賞並びに第98回文学界新人賞受賞作、『介護入門』を読み終えたぜ。草キメながら祖母の介護に精を出す30前の男が主人公で、極端に改行の少ないモノローグだ。無職であろうが、大麻を吹かしていようが、主人公の価値観は至極まともなものだ、朋輩。毎晩祖母の「下」の世話を欠かさない主人公は、仕事の雑な介護士や傍観者でいる親戚に対する呪詛を連ねる。祖母を「被介護者」として扱うのではなく、自分の「オバアチャン」として誠実に接する姿には、家族とは何なのか、否、人と人との絆とは何なのかを教えられるぜ。世間ではそれを「愛」と括ってしまうのだろうが、モブっちは言葉を単純化せずに紡いでるんだ。だから、言葉に力がある。105ページの本の中に、祖母と過ごした経験、時間が凝縮されてる。
YO、俺からは以上だ。
(文体を真似てみました)

介護入門

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