『鉱物学』森本信男・砂川一郎・都築秋穂

『鉱物学』森本信男・砂川一郎・都築秋穂
こ、鉱物学ですか…松岡氏は本当に守備範囲が広い。今回は『鉱物学』の感想というより、松岡氏が鉱物についての思い入れを語っている感じです。
要約はせずに、私が興味を持った箇所を拾い出してみましょ。
鉱物学では、岩石と鉱物を区別するそうです。鉱物の混合物を岩石と呼びます。その鉱物の見分け方が幾つか紹介されています。硬度・重さ・割れ方・色・輝き・光学的性質・含有成分などに着目し、慣れると面白くなってくるようです。
鉱物に魅せられる人は多いのに、鉱物学に関心を持つ人は少ないようです。鉱物に関する面白い本が中々ないのが原因みたいですね。松岡氏は、「どうしたら鉱物学にもなじめるようになるかというと、ぼくの経験では、地質学から入ったほうがいいと思われる」と書いています。

ヨーロッパには中世から鉱山幻想というものがあって、これが地中に眠る幾多の幻想に作家や詩人たちの想像力をかきたてることになった。アマデウス・ホフマンの『ファルンの鉱山』もノヴァーリスの『青い花』もルートヴィヒ・ティークの『ルーネンベルク』も、そうした鉱山幻想からの産物である。

「鉱物幻想」…初耳です。確かに国書刊行会の「書物の王国」シリーズに『鉱物』がありますね。って、「鉱物幻想」で検索したらけっこう出てきた。