秋田着

昼前の新幹線に乗り、2時間半で盛岡に着いた。速い。
そこから高速バスで1時間半の所にある秋田県鹿角市が、母の実家である。
チラチラ舞う雪が出迎えてくれた。
家に行く途中で近所のスーパーに寄った。典型的な地方・郊外型の大型スーパーに変わっていた。そういえば盛岡にも、どでかいイオンのショッピングモールがそびえていた。
地方の画一化は着々と進んでいますね。って、詳しくは知らないので後で調べなきゃ…
到着してすぐ、1時間ほど祖母の話を聞いた。動きはゆっくりしていて、話し方もとても穏やかだ。耳が遠いので、私が話す時は声が通りやすいよう、ゆっくりはっきりと喋った。まるで舞台上で演じているかのよう。
内容は母から聞いていたのと同じだった。

  • 「誰かに監視されている」
  • 「手っ取り早く死んでもらうため、娘たちがいじめる」
  • 「誰かが勝手に家に入ってくる。顔も出さずに」
  • 「ピカッと光る」
  • 「毒ガスが吹き出る」
  • 「黒子がささっと動く」
  • 「庭で動物に芸を仕込んでいる人がいる」

方言で何を言ってるか分からない所も多かったが、だいだいこんな感じ。
直接聞いた印象としては、筋が通ってると思った。
祖母の中に確固たる世界が出来上がっている。しかし実際はどれも根拠がなく、妄想である。
でも、それを訂正したりはしない。孫が話を聞いてあげること自体、何らかの慰めになるだろうから、私は話をきちんと聞き、きちんと相槌をうつだけだ。適当にやり過ごしてしまったら、来た意味が全くないから。