最悪の目覚め

ある朝、どーかくがなにか気がかりな夢から目をさますと、自分が寝床の中で本に埋もれているのを発見した。彼は疲れきって強ばる背を下にして、仰向けに横たわっていた。頭を少し持ち上げると、首周りに崩れ落ちた本が見える。両肩の上にも本はのしかかっていて、気持ちが凹んでくる。寝床の左側に規則正しくつまれていた書物はすっかり崩れ落ちていた。たくさんの本が彼の目の前に頼りなげに散らばっていた。左肩に痛みがあって、彼はひどく心細かった。


と『変身』(新潮文庫版)風に綴ってみましたが、これは実話でございます。散らかった本を拾い上げてベッドから降りるのに、30分もかかりました。まあ、折れ曲がってないか、傷を負ってないかと1冊1冊チェックしながらだけど。
近頃睡眠が不十分だったので熟睡中の熟睡だったらしく、目覚めるまで全く気付きませんでした。
なぜ崩落したのか謎だったので、両親に「地震起きた?」と聞いたのですが、「起きてない。蹴飛ばしたんじゃない?」と言われました。それはないと思うんだけどなぁ…
とりあえずベッドの上にまとめておいただけなので、帰ってから片付けないと。
もう置く場所なんか無いよ!!


結局、元の場所に元通りに積んでしまいました。リスクは残ったままです…
アトムの命題 手塚治虫と戦後まんがの主題 (角川文庫)
アトムの命題手塚治虫と戦後まんがの主題』(大塚英志)