芥川賞に中村文則、直木賞に朱川湊人

<芥川賞>中村文則さんに決定 直木賞は朱川湊人さん

第133回芥川・直木賞日本文学振興会主催)の選考委員会が14日、東京・築地の「新喜楽」で開かれ、芥川賞中村文則さん(27)の「土の中の子供」(「新潮」4月号)に、直木賞朱川湊人さん(42)の「花まんま」(文芸春秋)に決まった。(毎日新聞

両賞とも地味な作品が選ばれましたね。
中村文則のコメント:「びっくりした。とても大きな賞で、取れるとは思えなかった。今後もいい作品を書くことを前提に与えられる賞だと思うので、身が引き締まります」「虐待問題は入り口。戦争をはじめとする無責任な暴力が多い中で、被害者の立場から、それでも生き続けようとする人の強さが書きたかった」
朱川湊人のコメント:「最初の本を出してから2年ちょっとで、こんな大きな賞をいただき、頭の中が真っ白です。怖いだけのホラーではなく、心の葛藤(かっとう)やずるさ、喜びや楽しさを書いていきたい」
芥川賞選考委員の高樹のぶ子のコメント:「最終選考に残ったのは、中村作品と伊藤たかみさんの作品だった。最後は2作同時受賞か、中村作品のみかの決選投票が行われ、過半数に達した中村作品の受賞が決まった」「暴力という圧倒的な力に対し、主人公は恐怖を克服することで勝とうとした。観念から出発し、そこに血や肉を与えた小説で、今の時代では逆に新鮮だった」
直木賞選考委員の北方謙三のコメント:「朱川作品は現代の怪談を、非常に新しい説話として立ち上げている」
中村文則のデビュー作『銃』が家にありました。読んだら感想を書きますわ。