『新世紀エヴァンゲリオン』第１７話〜第２６話 - どーかくはこんな本を読んできた

鑑賞。第１７話以降は悲劇的性格が強くなっていきます。それではいつものようにあらすじ。詳細に書きますから、知りたくない方は読まないように。BGMはベートーヴェンの『第九』。
アメリカのNERV第２支部がエヴァ４号機ごと消滅した。参号機が松代に送られてくることになり、フォース・チルドレンとして鈴原トウジが選出される。シンジはそれを知らされていなかった。松代での機動実験中、参号機は使徒に乗っ取られ、施設が爆発。エヴァ３機は野辺山で、第１３使徒となった参号機を迎え撃つ。同い年の子供が乗っているためにシンジは戦うことを躊躇う。ゲンドウは初号機をダミーシステムに切り替えるように指示。ダミーシステムは容赦なく使徒に攻撃を加え、エントリープラグを握りつぶす。戦闘後、シンジはフォースがトウジであることを知る。（第１７話「四人目の適格者」、第１８話「命の選択を」）
怒ったシンジはNERVがら去ることを決める。そんな中最強の使徒が襲来し、ジオフロント内で弐号機が迎え撃つも両腕と頭部を切断され活動停止。初号機はレイもダミープラグも拒絶し動こうとしない。レイは左腕の損壊した零号機で出撃。爆弾を持って突進するのだが、使徒には歯が立たなかった。それを見ていたシンジはNERVに戻り初号機で出撃する。しかし、初号機のエネルギーが底をついてしまう。絶体絶命と思われた時、初号機が再起動。覚醒した初号機は使徒を食う。（第１９話「男の戦い」）
シンジはエヴァに物理的に取り込まれてしまう。エヴァの中で自問自答するシンジ。１ヵ月後、シンジのサルベージ計画がスタート。一時は失敗するのだが、奇跡的に助かる。シンジが助かった夜、ミサトは加持の元に走る。（第２０話「人のかたち心のかたち」）
冬月が拉致される。加持がゼーレの指示を受けて起こした事件だった。冬月は碇ユイ、六分儀ゲンドウとの出会いからNERV結成までを回想する。シンジの母・碇ユイはエヴァの実験中に死亡していた。リツコの母・赤木ナオコは綾波レイを扼殺し自殺していた。加持は冬月を解放し、殺される。ミサトは加持の留守電を聞き泣く。（第２１話「ネルフ、誕生」）
アスカの母親は、かつて実験の影響で精神崩壊を起こし亡くなっていた。先の戦闘でプライドがズタズタに引き裂かれたアスカは、シンクロ率も低下する。衛星軌道上に使徒が出現。名誉挽回と行きたかったアスカだが、使徒による心理攻撃で精神を汚染される。初号機は凍結されたままの状況で、ゲンドウはロンギヌスの槍の使用を命ずる。零号機はアダムからロンギヌスの槍を抜き、使徒に向けて投擲、殲滅した。（第２２話「せめて、人間らしく」）
ひも状の使徒が襲来。出撃した零号機は使徒に侵食される。弐号機を出撃させるのだが、アスカは弐号機を動かすことが出来ず、即収容される。ゲンドウは初号機の凍結を解く。レイは自爆して、初号機を守る。第３新東京市は壊滅。死んだと思われたレイは無事だったのだが、自らを３人目と名乗る。ゲンドウはゼーレにリツコを差し出す。それに腹を立てたリツコは、シンジとミサトを連れてレイのクローンたちを見せ、それらを破壊する。（第２３話「涙」）
行方不明になっていたアスカが発見される。彼女は精神を病んでいた。リツコはダミーシステムの破壊によって囚われる。アスカの代わりに、フィフス・チルドレンの渚カヲルが送り込まれる。正体不明のカヲルは弐号機と即シンクロする。友達がいなくなってしまったシンジに対し、カヲルは好意を示す。しかし、カヲルは最後の使徒として弐号機を引き連れ、地下のアダムの元へ向かう。初号機は弐号機と戦う。初号機はアダムの前でカヲルを捕らえ、苦渋の決断の末カヲルを握りつぶす。（第２４話「最後のシ者」）
第２５話「終わる世界」、第２６話「世界の中心でアイを叫んだけもの」では、登場人物たちの内面世界が描かれる。ラスト２話に関しては、後ほど書くまとまった感想内で触れますわ。
第１７話以降の戦闘はどれも印象深い。トウジの乗った参号機が使徒に乗っ取られる１８話。覚醒した初号機が使徒を食う１９話。弐号機が心理攻撃を受ける２２話（BGM：メサイア）。零号機が自爆する２３話。フィフス・チルドレンが最後の使徒となった２４話（BGM：第九）。息つく暇もなく悲惨な戦いが繰り広げられる。シンジ、アスカ、レイはそれぞれエヴァ内で自分の内面と向き合い、それがラスト２話の内面世界へと繋がっていく。２１話でネルフの歴史が、２３話で綾波レイの秘密が明かされるが、エヴァとはそもそも何なのか、人類補完計画とは何なのか、ゼーレの思惑とは何か、ネルフの思惑とは何かがほとんど分からないまま終わってしまう。これでは当時の視聴者が納得いかなかったのも無理はない。
お次は劇場版を観ますかね。