桜井よしこが逆転勝訴

桜井さんの逆転勝訴が確定=安部元副学長の訴え退ける−薬害エイズ本名誉棄損

薬害エイズ事件をめぐる単行本で名誉を傷つけられたとして、4月に88歳で死去した安部英元帝京大副学長=同事件で1審無罪、公訴棄却=がジャーナリスト桜井よしこさんを相手に一千万円の損害賠償などを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(才口千晴裁判長)は16日、「取材による裏付けで、桜井さんには真実と信じた相当の理由があった」と述べ、400万円の賠償を命じた2審判決を破棄し、元副学長側の訴えを退けた。(時事通信

問題とされたのは、桜井さんが94年に書いた雑誌記事や、『エイズ犯罪 血友病の悲劇』という大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した単行本。ポイントは4つ。

  • 安部氏がミドリ十字の開発段階にあわせ、加熱製剤の治験の時期を遅らせたとする記述
  • 治験の時期に安部氏がメーカー各社から寄付を募っていたことの記述
  • 「絶対的な立場で寄付を強要したとなれば大問題だ」という表現
  • 「一体いかほどの金に染まって医師の心を売り渡したのか」という表現

二審の東京高裁では、「真実との証明がない」「真実と信じる相当の理由はない」として名誉毀損が成立すると判断していました。しかし最高裁は、安部氏が「ミドリ十字の開発に合わせ加熱製剤の治験を遅らせた」という趣旨の発言を取材等でしていたことから、「真実であると信じるに相当の理由がある」と判断しました。
取材によってしっかり裏づけを取れているなら、全く問題ないですね。この本も読んでみたいですねぇ。