『西洋の没落』1・2オスヴァルト・シュペングラー

松岡正剛の千夜千冊『西洋の没落』1・2オスヴァルト・シュペングラー
今回はシュペングラーの『西洋の没落』。著者名もタイトルも「聞いたことあったっけか」と言うレベル。
ゲバラも愛読した問題作・話題作。過去の歴史を分析し、そこに見られる「歴史論理」で以って将来を予見しようとしたらしい。その主張はナチズムを鼓舞してしまったようだ。

それでヨーロッパの現状がどこにあるかというと、シュペングラーは「秋」に入ってしまっていると断じ、今後のヨーロッパ社会は国家や家族は分散して新たなつながりを求めざるをえなくなること、母性の力がそうとうに後退して性と資本とが近づいて欲望と商品が直結し、そこを縫うように泳ぐのはデラシネ的なコスモポリタンになるだろうと予想した。

この部分は、かなり当たっている。