鈴木清順『オペレッタ狸御殿』

さて、今年の活動を開始しますか。とりあえず今日はDVD漬けで。
1本目は鈴木清順監督の『オペレッタ狸御殿』。鈴木清順の映画はこれまで観たことがなかった。いずれ『殺しの烙印』『ツィゴイネルワイゼン』『ピストルオペラ』あたりを観ようと思っていたのだが、親父がこのDVDを買ってきた。ミュージカルだから、一応資料というわけだろう。
物語は狸と人の恋を軸に進んでいく。つまり、「ロミオとジュリエット」です。これに白雪姫やら能やらギリシア悲劇やら諸々の要素がてんこ盛りになっている。「この何でもアリな感じはどういうわけか」と見終わってしばし考えつつ、DVDについていた小冊子を読むと、その昔「狸御殿映画」というジャンルが存在していたことを知る。「狸御殿」ものとは日本古来の化け猫伝説と西洋的なミュージカルを結びつけたもので、そこに各監督の好みで「シンデレラ」の要素を盛り込んだり「白雪姫」っぽくしたり宝塚風味を加えたりしたらしい。
私はあまり乗れなかった。どんなに多くの要素を盛り込んだとしても、結局ベタベタな「ロミオとジュリエット」なんだよなぁ。あと、いくら「唐から来た」という設定とは言え、チャン・ツィイーが中国語喋ってるんだもん。