「残虐サイトで殺人願望」

「残虐サイトで殺人願望」ハンマー殴打少年が供述

大阪府東大阪市の公園で幼稚園男児(4)がハンマーで頭を殴られ重傷を負った事件で、殺人未遂容疑で逮捕された無職の少年(17)が府警枚岡署の調べに対し、残虐なインターネットのサイトを見たのがきっかけで殺人願望を抱くようになったなどと供述していることが22日、わかった。
(読売新聞)

不可解な事件が起きると、スケープゴートを探す。お決まりのパターンですね。
でも本人が「残虐なインターネットのサイトを見たのがきっかけで」と言ってるのか…
残虐なサイトを見る→殺人願望を抱く、まずこの感覚に違和感がある。他殺体の映像を見て、「殺したい」と思えないでしょ。諸々のネガティブな想像が膨らんできて、例えば自分が同じように殺されることを想像して、「あ、それ痛そう」「苦しいよ、これ苦しいよ」なんて感じたり、残された遺族の気持ちになってみたりする。そのように被害者や遺族の立場に身を置き、共感・同情する。しかし、この少年は明らかに加害者の立場に身を置いていたわけだ。その感覚がね…
とは言っても、基本的にものの感じ方は本人の自由ですから。
殺人願望を抱く→実際に殺人を犯す、次はこの因果関係を見ていきましょう。殺人を犯したら、法的に処罰され、社会的に非難され、一つの命を絶つことになり、遺族にとっては家族を失うことになり、自分の家族は近所から白い目で見られ、刑務所から出ても社会が受け入れてくれるか不明、という事態を招きます。普通はこれが「抑止力」になるはずです。なのになぜ少年は、境界線を越えてしまったのか。ここが重要だと思います。どれだけ殺人願望が強くても、これだけ躊躇する材料があるのです。